あまあまデート♪ver.G

  

その日、グリフィスは駅前に立っていた
「少し早く着すぎたかな?…いや、男たるもの女性を待たせてはいけない」
そう言って、グリフィスは気合を入れる
なぜ気合を入れるか…それは

「すみませ〜ん、遅くなりました」
「あ、いえ、大丈夫です」
「はぁ、よかった♪」
そう言って安堵するのはシャーリー
そう、二人は今日初デートなのだ

「それで、今日はどこに行きましょうか?」
「グリフィスさんはありますか?行きたいところ」
「僕としてはシャーリーさんの行きたいところを、と思ってたんですが」
「えっと、じゃあいきたいとこがひとつあって…いいですか?」
「ええ」
「じゃあ、いきましょう♪結構近いんです」
そう言って、シャーリーはグリフィスの手を握って駆け出す


その後、電車を乗り継ぎグリフィスとシャーリーが
やってきたのは水族館

「わ、魚がいっぱい♪」
「そうですね」
「あ、そういえばこれだけいろいろいるのに喧嘩とかしないんですかね?」
「餌とか定期的にやったりしてるんで、そういう自然界の掟みたいなのはないみたいです」
「へぇ、そうなんですか」
「でも、意外でしたね」
「なにがですか?」
「シャーリーさんがこういうの好きなのです」
「…それって女の子らしくないってことですか?」
「い、いえそういうわけでは?!」
「…ふふ♪嘘ですよ」

「わ♪ペンギンです♪」
「そういえば、ペンギンって子育てのとき数ヶ月飲まず食わずらしいですよ」
「え?そうなの」
「ええ、子育ての最中に命を落とすペンギンもいるそうで」
「シビアなんですね…」
「自然の掟とはいえ、大変ですよね」
「…そういえば、グリフィスさんって博識ですよね」
「なんですか、突然?」
「いえ、いろんなことを知ってる人って素敵だな、って♪」
「そ、それはどうもです」

「あ、ラッコさん♪」
「今食事中みたいですね、係員の人がむき身の貝をあげてます」
「ほんとだ…なんか、食べるしぐさもかわいいですね♪」
「そういえば、某水族館のラッコは書き氷を作れるみたいですよ」
「え?ほんとですか」
「ええ、ほかにも鉛筆を削ったり…機械を使って、ですけど」
「わぁ♪見てみたいなぁ」
「良かったら、次のときはそこに行きます?」
「え?いいんですか♪」
「ええ、では次の機会には」
「はい、楽しみにしてます♪」

「次は…あ、イルカショーがもうすぐですね」
「え?そんなのやってるんですか?」
「ええ、結構間近で見れるということで、人気らしいですよ」
「うわぁ、それは是非みたいです♪」
「なら行きましょう、今からならちょうど開演時間に間に合いますから」
「じゃあ、行きましょう♪…ほら、早く」
「あ、ちょ、引っ張らないでくださいよ〜」

「わぁ、すごいすごい♪」
「確かに、これは迫力ですね」
二人の目の前ではイルカのショーが行われている
定番の輪くぐりから、インストラクターとの合同ジャンプ
ちょっとしたお遊戯のような踊り…と、結構いろいろなショーがあるようだ
「いいなぁ、私もイルカとああいう風に一緒に泳ぎたい」
「なら、頼んでみますか?確か数組限定でイルカと触れ合えるらしいですから」
「いえ、いいです」
「どうして?」
「んー…インストラクターの女性とグリフィスさんが仲良くなったらいやですから」
「え?」
「あはは♪…さ、もうショーも終わりですし、いきましょう♪」

外に出ると、ちょうどお土産屋が目にとまった

「あ、なんかかわいいのがありますよ♪」
そう言って、シャーリーは土産屋の前へ
「きれいなイルカのグラスですね…」
「ほんとですね、なんか幻想的というか、見入ってしまいます」
「…あ、でも…」
値段を見たシャーリーは少し残念そうな顔をした
それというのも、ほかのものに比べて値段が高い
買えないわけではないが、今月はいろいろと使ってしまったので
正直、苦しくなりそうだ
「…欲しいんですか?」
「あ、いえ我慢します。さすがにこの金額だと…」
「じゃあ、プレゼントしますよ」
そう言って、グリフィスはイルカのグラスを手に取る
「え?悪いですよ、結構な値段しますし」
「気にしないでください、もともとお金はあまり使いませんし」
「でも…」
「…なら、今日の記念、ということで貰ってもらえませんか?」
「記念、ですか?」
「ええ、初デート記念♪」
そう言って、グリフィスは微笑む
「!…そ、そういうこと、でしたら…はい」
そう言って、赤い顔でうなずくシャーリーだった

その後、いろいろと見て回っていると
いつの間にか空が白み始めていた

「はぁ、楽しかったですね♪」
「はい、きてよかったです」
「…今日もこれで終わり、か」
と、不意にシャーリーがつぶやいた
「どうしたんですか?突然」
「んっと、まぁその…これで終わりで、お別れかなぁ、ってね」
「??」
しかし、グリフィスはその意味がわからないのか首をかしげている
「…ああ、もう!」
「?!」
そう言って、シャーリーはグリフィスを引き寄せ…
「…」
「…ん」
「…あの?」
「…そういうことですよ、わかりましたか?」
赤い顔でそういうシャーリー
「…えっと、すみません」
「な、何で謝るんですか?」
「いえ、その…気づかなくて」
「べ、別にグリフィスさんは悪くないですよ、私がせっかちなだけです…」
「いえ、女性にこういうことをさせる自分が不甲斐ないです」
「グリフィスさん…」
「今後はがんばりますから、これからもよろしくお願いします」
「…ふふ、はい、こちらこそ♪」

後日、二人を見たレティ提督の一言

「いつの間にか、大人になってたのねぇ〜」





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あとがき
 はい、というわけでグリフィス×シャーリーでした
あれ?このタイトルは…と思ったあなた!黙ってて(笑)
まぁ、ぶっちゃけ間違えたんすよ、リク内容(汗
気ぃゆるんでたんかなぁ…精進せねば

      
 
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