最後に笑うのは…?


   




はやてがみんなにヴェロッサとの婚約を発表した一週間後
シグナムたちの提案で、婚約記念パーティを行うことになった


そして、当日

「…おほん、このような場での挨拶というのは正直がらじゃねぇが
 とりあえずおめでとさん…まぁ、なんつうかやっとかって感じでもあるが
 めでたいことには変わりないし、これはこれでいいっつうか…つまりだな」
「お父さん、堅苦しいよ」
「そうか?いや、そういうがよ、こういうのしっかりと…」
「神父様じゃないでしょ?それに、見知った顔しかいないんだし」
「…まぁ、そうだな」
娘二人に、そう諭され結局ゲンヤは無難に…
「二人ともおめでとう、乾杯!」
「かんぱ〜い!」×全員
こうして、宴は始まった

「おめでとう、はやてちゃん♪」
「ありがと、なのはちゃん」
「ほんと、やっとって感じだよね」
「フェイトちゃん、そういうことは言わんといて?」
「あはは、ごめん」
と、少しおどけたりして談笑する三人
そこにスバルたちも参加
「おめでとうございます、はやてさん」
「ありがとな♪」
「幸せいっぱい、って顔してますね」
「あはは、その通りやからな♪」
「断言しちゃうんですね…」
「せやなかったら、意味ないやろ?」
「あはは、そうですね♪」
「そういうキャロはどうなんや?エリオ君とは?」
「ふぇ?!いや、あの、それは、その…」
突然振られ、キャロはしどろもどろ
その隣では顔を真っ赤にしたエリオ
「…ブラフやったんやけど、マジっぽいな?」
「ち、ちちち違いますよ?!…あ、いえ、そういうことでは、って、そ、その!」
「キャロ、落ち着いて?そういう反応をするからはやてが調子に乗るんだよ」
「ちょい待ってフェイトちゃん?それ、ちょおひどないか?」
「でも、楽しんでるでしょ?」
「当然や!…あ、いやそれはそれ、これはこれやからな?そこ、間違わんといて」
「はやてちゃん、墓穴掘ってる…」
と、なにやら漫才じみたことをしているはやてたち
そして、ヴェロッサたちのほうはというと…

「しかし、お前さんもやっと身を固めたか」
「はは、いつまでもはやてを不安にさせてはおけませんしね」
「あら、結構ちゃんと考えてるのね」
「ひどいな、僕だって人並みに思いやる気持ちとかはもってるよ?」
「なら、普段からそれを心がけてください」
「これでも、普段からやってるつもりなんだけどね?」
「あはは、何はともあれおめでとう」
「ありがとう、ギンガさん…どう?今度一緒に食事で…あいた?!」
「…制裁を加えますよ?」
「…すでに、一発殴ってるじゃないか」
「当然です」
悪びれもせず、断言するシャッハ
「…はい、僕が悪いんですね」
「うふふ」
と、そんな二人の様子を笑顔で見守るカリムだった

その後、談笑したり、ふざけたりと
楽しい時間が過ぎていく

気づけば、時間もいい頃合
お酒に酔ってしまったり、疲れたりと
ほとんどは突っ伏して寝てしまっていた
そんな中、はやてとヴェロッサは酔い醒ましも兼ね
外へと出る

「んー!…はぁ、気持ちええな♪」
「うん、夜風が気持ちいい…あ、はやて」
「ん?…わぁ…」
ヴェロッサの言葉に、はやては夜空を見上げる
そこには、満天の星と、幻想的に輝く満月
「綺麗やねぇ…」
「うん…せっかくだし、ここで誓おうか?」
「?なにをや」
「永遠の愛」
「…真顔で言わんでくれるか?なんか恥ずかしいわ」
「まぁ、真剣なことだし…で?」
「しゃーないな…せっかくやし」
というわけで、二人向かい合う

「僕はこれから先、いかな時であろうと
 君を愛し、護り、共に歩んでいくことを誓う
 そして、僕の総てを君に捧げよう」
「…私は、どんなときもあなたを愛し、信じ
 決して、離れないと誓います
 そして、私の心と身体、人生をあなたに捧げます」
互いに誓いの言葉を言い合い
静かに、しかし熱い口付けを交わす
そんな二人を、綺麗な満月の光が優しく祝福していた


「…さすが主、こちらが恥ずかしくなるようなことを」
「ちゅーだ…すげぇ」
「いやぁん♪はやてちゃんもついに大人の階段を♪」
「ハッピー、ハッピー…ですぅ♪」
「…うむ」
「?!み、みんな?!な、なんでや?!」
「いえ、大したことではないのですが…」
「幸せいっぱいなはやてを祝福してやろう、ってな♪」
「ちょっとドッキリっぽくなっちゃったけど、サプライズみたいでいいでしょ♪」
「せ、せやけど、こ、これはさすがにないんちゃう…?」
と、顔を真っ赤にしながらうつむくはやて
ヴェロッサも、少し困ったような顔だが満更ではなさそうだ
そして…

「じゃあ、せっかくだし見せ付けてあげようか?」
「え?…ちょ、ロッ―」
と、はやての抗議を聞くことなくヴェロッサはその唇をふさぐ
「…ん?…んん?!ん、んーーー!!?」
しかし、数秒と持たずはやてがじたばたと
「!!…ぷはっ?!…ちょ、ロッサ、それはやりすぎや!」
「え?いつもしてるじゃないか…ディープも」
「〜〜〜〜〜?!!!」
その言葉に、はやては顔を真っ赤にする
「ロッサのアホ!とんま!!XXXXXX!!!」
「ちょ、はやて!女の子がそんなこと言っちゃだめだって」
「うっさいうっさい!!知らんわ!」
「機嫌直してよ、はやて?」
「ふん!」
と、怒ってさっさと行ってしまうはやてを
ヴェロッサは追いかけつつ、謝っている

そんな二人を見ていたシグナムたちは
「…すごいものを見たな」
「うん…まさか、あそこまでやるとは」
「ああん♪でもうらやましい♪」
「…ご馳走様、だったな」
と、呆れたように肩をすくめるのだった…



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あとがき
  はい、つーことでいかがでしたでしょう
パーティの内容はお任せ、っつーことでしたんで
多少はしょりました(笑)
まぁ、最後のが本命だし♪…それでいいよね?


      
 
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