LOVE×2デート


   




「エリオく〜ん♪」
「キャロ♪」
「ごめんね?遅くなっちゃって」
「ううん、キャロのためなら、なん時間でも待つよ」
そう言って、キャロのほほにキス
「ん…もぉ、エリオくんったら♪」
そう言うキャロだが、もちろん顔には満面の笑み
そんなキャロに、エリオは手を差し出し
「さ、いこうか」
「うん♪」

今日は水族館デート
ちょうど、特別ショーの最終日だったので
それなら、とやってきたわけだ

「わぁ、かわいい♪」
「そうだね」
まず、二人が向かったのはラッコの水槽
やはり人気なのか、二人のほかに家族連れやカップル
など、たくさんの人がいた
「やっぱり、すごい人気だね」
「それはそうだよ、こんなにかわいいんだもん♪」
そういうキャロは、まさに釘付けと言う言葉がぴったり
なくらい、水槽に張り付いている
「そんなに張り付かなくても、見えるよ?」
「…そ、それはわかってるんだけど…つい」
どうやら自覚はあるらしい
そんなキャロを、エリオは笑顔で見守るのだった

続いては、ペンギンたちのいるエリア
今日はちょうど、散歩の日なのか
ぺたぺたと、人々の間を縫うようにペンギンたちが歩いている
「わ、わ、エリオ君、エリオ君?!」
「あはは、そんなに引っ張らないで…ほら、近くに来たよ?」
「わ、ほんとだ?!…かわいい♪」
すぐ近くを、一匹のペンギンが通る
その姿に、キャロは目を輝かせる
「…飼いたいな」
「あはは、それはさすがに難しいと思うよ」
「そうかなぁ?…残念」
心底残念そうにするキャロ
そういう顔もかわいいな、と思ってしまったエリオ

そして、今回の目的のひとつである
特別ショーの会場へ

「ねぇ?エリオ君、特別ショーってなにやるのかな?」
「んっと、確か観客の中からランダムに選ばれた人
 がイルカショーを体験できる、って聞いたけど」
「え?そうなの…選ばれないかな?」
「はは、そううまくいかないよ…ほら、そろそろ始まるみたいだよ」
「うん♪」

そう、大概こういう場合当たることはない
しかし、そこはそれ…皆さんもご存知お約束
此度も、それが働く…つまり

「それじゃあ、お客様の中から一組選ばさせていただきます
 お手数ですが、選ばれたお客様は係員の誘導に従いこちらへおいでください」
そういって、飼育係りの女性が客席を見渡す
「それでは、二階席にいる赤い髪の男の子と桃色の髪の女の子!」
「え?」
「もしかして…僕たち?」
顔を見合わせるエリオとキャロ、そこに係員の女性が
「さ、どうぞ」
「あ、はい」
「わかりました」
係員の女性に連れられ、二人はステージへ
「ようこそ…恋人同士かな?仲良く手をつないじゃって♪」
「え?あ、あの」
「は、はい…えっと」
「ふふ、初々しいね…さて、それじゃあ二人にはイルカさんと触れ合ってもらいます
 すごくおとなしいから、怖がらなくてもいいわよ♪」
「は、はい」
「わぁ、すごく近くにイルカさんが♪」
エリオはどうやら、少し緊張気味の様子
それに反し、キャロはイルカと触れ合えることが楽しみなのか
満面の笑みを浮かべている

その後、イルカに触れたり、餌をあげたりと
キャロは終始笑顔だった

それからしばらく、水族館の中を見回り
ちょうど日も傾いてきたころ
二人は水族館からさほど離れていない
公園へとやってきた

「今日はありがとう、エリオ君。すごく楽しかった♪」
「ううん、僕のほうこそ」
キャロの言葉に、笑顔で返すエリオ
「えへへ♪…あ、そうだ」
「ん?」
「えっと…はい、エリオ君♪」
そういって、取り出したのは小さな箱
「これは…」
「チョコレートだよ♪」
「チョコ…あ、バレンタインか」
「エリオ君、もしかして忘れてたの?」
「あはは、キャロと一緒だと楽しくて、忘れてたよ」
「もぉ、エリオくんったら♪」
「ありがと、キャロ」
「あ…いきなりはずるいよ」
「じゃあ…いい?」
「…拒否権、ないでしょ?」
「キャロが嫌がることはしないよ?
 嫌なら、言ってくれればやめるから」
「もぅ、エリオ君の意地悪…そんなこと言えないの知ってるくせに」
「あはは、ごめんキャロ」
そういって、キャロのほほにキス
「ん…じゃあ、お返し♪」
そういって、キャロはエリオの唇にキス
「ん…大胆だね」
「あ、そういうこと言う?」
「もちろん、そんなキャロも好きだよ♪」
「…じゃあ、いいや♪」
そういって、再びキス

その後、二人は熱い夜を過ごした…か、どうかは定かではないが
帰りは翌日になるのだった…


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あとがき
  はい、と言うわけでバレンタインssいかがでしたでしょう?
ああ、もちろん間に合わんかったんはわかってます(を
でもいいじゃん、一日二日くらい…
とにかく、書いたんだから文句ないでしょ?!はい、終わり(笑)


      
 
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