もてもてエリオ君

  


その日、管理局で資料の整理をしていたシャリオは
ある薬の調合法が書かれた紙を見つけた
「なになに…”LOVE☆センセーション”、いわゆるほれ薬で…
 面白そうね♪」
そう言って、シャリオは早速調合に取り掛かった

「シャーリーさん?エリオです」
「いらっしゃい♪」
その後、薬の効果を試す実験台としてエリオを呼び出した
無論、エリオはそんなこととは露ほども思っていない
「はい、これ飲んで♪」
「え?」
そう言って手渡されたのは、いかにもな色をした液体
「…これを、飲めと?」
「うん♪」
満面の笑みで言うシャリオ
当然エリオは…
「無理です!いくらなんでも服用できるものじゃありませんよ?!」
「男の子なら無理してでも飲みんさい!!」
「ちょ?!キャラ変わってますよシャー…むぐほ?!」
無理やり液体を飲まされるエリオ
「けほっ…えほ…な、なにするんです…か?」
咳き込みながらも、抗議するエリオ
しかし、なにやらシャリオの様子がおかしい
「エリオ君って…こんなにかわいかったんだ♪」
「へ?」
「さぁ、お姉さんと目くるめく官能の世界に〜♪」
「いいいぃぃぃぃ?!」
服を脱ぎつつ迫ってくるシャリオを間一髪でかわすエリオ
「ああん♪逃げないでぇ」
「逃げますって!!」

「はぁ…はぁ…いったい、なにがどうなって?」
「あれ?エリオ」
「あ、スバルさん」
声に振り返ると、ちょうどお風呂に行くのか
洗面用具を持っているスバルがいた
「実はシャーリーさんが…って、スバルさん?」
「……」
なにやら、惚けた顔のスバル
そして…
「ねぇ、エリオ…これから一緒にお風呂はいろ♪」
「え?」
「大丈夫、すみずみまできれいに洗ってあげるし…優しくするから♪」
「い、いえ、遠慮します」
「そう言わないで♪何事も経験、だよ♪」
「そういう経験はお断りで〜す!!」

「…ほんとに、どうしたって言うんだ?」
先ほどから何か変な空気が漂っている
精神衛生上よろしくない何かが…
「あれ?エリオじゃない、どうしたのこんなとこで」
「あ、ティアナさん」
振り向くと訓練服を着たティアナがいた
おそらく、これから自主訓練でも行うのだろう
「はい、実は…?」
「…」
と、なにやら先ほどのスバルと同様
ティアナも惚けた顔に…そして
「ねぇ、エリオ…これから訓練するんだけど、一緒にどう?」
「え?…何の、訓練ですか?」
「大丈夫、痛くないから…むしろ、とっても気持ち・い・い・こ・と♪」
「ティアナさんもですかーー?!」
「さぁ、いきましょう♪」
「いきませんーー!!」

「やっぱり、何かおかしい…」
何とかティアナから逃げ出したエリオ
しかし、いろんな意味で疲れていた
「あら?エリオ君…どうしたの、疲れてるみたいだけど」
「あ、ギンガさん」
振り向くと、スバルの姉、ギンガが立っていた
手には資料、どうやらこれから会議か何かがあるようだ
「いや、それがいろいろと…」
「…」
と、またもなにやら同様の空気
「…ちょ、ちょっと?」
「ねぇ、エリオ君、お姉さんとあっちの部屋でゆ〜っくり、お話しない?」
「やっぱり?!」
「あん♪怖がらなくていいのよ、ちゃんと教えてあげるから♪」
「なにをですか〜?!」
「ナニ♪」
「うわぁ〜、いろんな意味でその発言はやばいですよ!!」

「ぜはぁ〜…な、なんかこの後の展開が予想できる」
「ん?エリオじゃねぇか、どうしたこんなとこで」
「や、やっぱり…」
怖い、だが振り向かねばならない
そしてその後の展開は…
「…なぁ、最近あたしも考えてることがあってよ」
「な、なんですか?」
「子ども扱いされるのは大人じゃないからなんだよ」
「はぁ…で?」
「つまりだ、エリオ…×××…しねぇか?」
「うわぁ?!ストレートすぎて伏字になってる?!」
「いいじゃねぇか、へるもんじゃなし♪」
「そういう問題じゃないです〜!」

その後も…

シャマル
「エリオく〜ん♪お姉さんとお医者さんごっこしましょ〜♪」
「遠慮します〜!!」

はやて
「エリオ君♪いちゃいちゃしよう♪」
「しっかりしてくださ〜い!!」

リイン
「エリオ君、リインをかわいがってくださいです〜♪」
「いろんな意味でやばいので、遠慮しますー!」

フェイト
「エリオ〜♪一日ゆっくり愛し合おう〜♪」
「魅力的な提案ですが、自分をしっかり持ってくださ〜い!」

と、いう感じで逃げ回るエリオ
へとへとになりながらも通路を歩いていると
向こうからなのはとユーノが歩いてくるのが見えた
「あれ?エリオ」
「あ、ほんとだ、どうしたの?エリオ、疲れてるみたいだけど」
「えっと、その…なのはさんは、大丈夫ですか?」
「ん?なにが」
「…はぁ、よかった」
その言葉に安堵したのか、エリオは深く息を吐いた
「いったいどうしたの?なんか尋常じゃない疲れ方だけど」
「えっと、実は…」
エリオはこれまでのことを話した

「あ〜、なるほどね…まぁ、効果は一時的だから、がんばって」
「え?ユーノさんも同じ経験を?」
「まぁね…ま、そういうことだから…ご愁傷様」
「ユーノさん?!」
それだけを言って、二人は去っていった

「…もしかして、見捨てられた?」
と、つぶやいた瞬間
「エリオ君♪」
「うわっ?!キャロ」
「うふふ♪エリオく〜ん♪」
すりすり、とほほをすり寄せるキャロ
「ちょ?!キャロ、離れてって」
「い〜や〜♪すりすり〜♪」
さらに密着してくるキャロ
「えっと、かすかにだけど、なんか背中にやわらかい感触が…」
「もぅ、いまさらなんだから♪最初に触ったでしょ♪」
「いや、あれは事故というか…って、ああ?!なんか見えてはいけないものが?!」
「エリオ君ならいいよ♪」
そう言いながら服を脱ぎだすキャロ
「ちょ?!ここではまずいって!」
「じゃあ、部屋に行こうか♪」
「えええぇぇぇぇぇ?!」
「フリード♪」
「キュ!」
首根っこをフリードにつかまれる
「あ、ちょ?!フリード?!」
「さぁ、楽しい時間の始まり〜♪」
「いろんな意味で待って〜?!」
その後(数時間)の二人を知るものはいない…


ちなみに…

「そういえば、なのははよくかからなかったね?」
「ん?なにが」
「ほれ薬、前のときしっかりかかってたのに」
「まぁ、同じ鉄は踏まない、ってやつかな?…それにね」
「それに?」
「ちゅ…たとえ嘘でも、ユーノ君以外のこと好きになりたくないもん♪」
「なのは…」
「えへ♪大好きだよ、ユーノ君」

結局、真の愛の前にはどんな薬も無意味、ということらしい




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あとがき
 はい、まず謝っときます、ギンガさん、ならびにヴィータファンの皆さんすいませんm(_ _)m
いや、なんつうか勢い?順にいったらそろそろ、な感じで…
まぁ、たまにはいいでしょ、こういうはじけたのも!(開き直った

      
 
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