機動六課in無限書庫〜なのは暴走


   




「到着っと」
そう言ってなのはは立ち止まる
そして、後ろを振り向く
そこにはフェイト、はやてを含む六課メンバーがいた
「ほなら、今日は来る前に話したとおり無限書庫の手伝いをしてもらう」
「内容的には、書庫の整理、ってことになるけど」
「書籍を正しく並べる、その名のとおり無限にある書庫で最後までやり切れるか
 …つまりは、精神力と集中力を養う訓練になるから」
「はい!」×4
「じゃあ、中に入ろうか」
そう言って、なのはは書庫の扉を開けた

「いらっしゃい」
「久しぶりだね、元気だった?」
中では司書長であるユーノ、そして手伝いをしているアルフが出迎えた
「いや、ほんと助かるよ」
「ううん、ユーノ君のためだもん♪」
「なのは…」
「ユーノくぅん♪」
いきなりユーノにしなだれかかるなのは
それを自然に抱きとめるユーノ
そんな二人の姿にスバルたちは呆然と立ち尽くす
「はいはい、いちゃつくんなら仕事終わってからな」
「二人とも、子供もいるんだからほどほどに」
「今日は新人たちの研修のため、ということを忘れるなよ」
「特になのは、お前は要注意だ」
と、そんな二人に釘をさすはやてたち

その後、なんだかんだとありつつも
仕事について、簡単な説明を行うことになった

「それじゃあ、仕事の内容について説明するね…アルフ」
「ほいほい♪」
そう言って、アルフはスバルたちに紙の束を渡す
「それには今請け負っている依頼内容が書いてある
 基本的にはそこに書かれている書物、もしくは資料を探すこと
 ただ、内容によってはすぐに見つからないものもあるから
 探査魔方陣なんかを展開するのもひとつの手だよ」
「あと、注意事項として決して書いてあるもの以外は触るなよ」
「なぜです?」
アルフの言葉に、ティアナはそう返す
「トラップだよ、表層の部分なら特に問題ないけど
 奥のほうのやつは結構重要なのが多くて
 トラップが仕掛けてあるとこもあるからだ」
「トラップって、どういう…」
「開いた瞬間魔物が出てくる、触ったとたん矢が飛んでくる
 ってなとこか…あ、そういや盗賊がトラップに引っかかって消し隅になってたっけ」
アルフの言葉に、四人は決して余計なものには触れまい、と誓った

そして、大方の説明を受けた四人は
諸々の場所へと散っていった

「えっと、これはここで…あれ?こっち?」
スバルは悪戦苦闘しながら書類に書かれているものを探す
「あった!…で、これをこっち…っと」
なんだかんだと真剣にできるスバルは、次第にコツを覚え
何とか仕事を進める

「これはこっちね…えっと…ああ、あったあった」
ティアナは依頼書を見ながら次々仕事をこなしていく
「あれ?これは…あ、そういえばあっちのほうにあったわね」
さすがというか、少し迷ってもすぐに解決していく

「わわっ?!…あれ?これってどこだっけ?」
「キャロ、それはこっち」
「キュ!」
なかなか慣れないキャロをエリオとフリードがフォローする

「頑張ってるねみんな…あ、これこっちでよかったよね?シグナム」
「ん?…ああ、そこだ」
「まぁ、それぞれ個性でとるな…あ、ヴィータそれはこっちや」
「ほ〜い」
フェイトたちも、そんなスバルたちを見守りつつ仕事をこなしていく

で、なのはとユーノはというと…

「みんな頑張ってるからゆっくりできるね、ユーノ君♪」
「ちょっと悪い気もするけど、ね…」
「もぅ…ちゅ…だ〜め、いまはなのはだけ見て♪」
「な、なのは…」
「ねぇ、久しぶりに、ね♪」
「う、うん…そうだね♪」
と、なにやら隅のほうでいちゃついている

「なのは、何度も言うけどほどほどにね?」
「ほどほどいうか、やったらあかんやろ」
「大体、ユーノの手伝いのために我々はいるんだろう?」
「だから、なのははこっち側!」
そんな二人に、フェイトたちがつっこむ
そして、ヴィータは問答無用でなのはの首根っこをつかむ
「あぁん?!ヴィータちゃんひど〜い」
「ひどいじゃねぇ、なのはも手伝うんだよ」
「ユーノくぅん、また後で続きやろーねー♪」
「やんなっつうの!」

その後もみんなで仕事をこなしていく
…が、なのはから少し目を離すと…

「ユーノ君、あ〜ん♪」
「あ〜…むぐ」
「おいしい?」
「うん、最高♪」
「きゃうん♪良かった」

またさらに…

「ねぇ、ユーノ君」
「ん?」
「私最近胸がおっきくなってきたんだ…見る?」
「え?!いや、さすがにここでは…」
「大丈夫だよ、それにユーノ君のために努力してるんだから♪」
「いや、えっと…まぁ、うれしいけど、やっぱここじゃ、ね」
「仕方ないか…じゃあ、今夜、ね♪」

そいでもって…

「にゃふん♪」
「なのは、そろそろ仕事に戻らないと」
「いいじゃない、みんながやってくれるよ」
「いや、そうだけどね…」
「それとも、ユーノ君は私と一緒はいや?」
「とんでもない!僕だってなのはと一緒にいたいよ」
「えへ♪良かった…ちゅ」

と、人目もはばからずにいちゃつく
そんな二人を横目で見ていたエリオは顔が真っ赤だ
気づかない振りをしているが、スバル、ティアナも同様顔が赤い
キャロは仕事に集中しているのか気づいていなかった…

それから約二時間ほどですべての依頼を終えた

「じゃあ、これで出張訓練は終了♪」
そう言ってなのはは締めくくる
だが、なぜか来たときよりなのはの肌がつやつやしていた
「…」
「…」
「…」
「…」
隊長陣はその理由を知っているのか、もしくは呆れているのか
それについての突っ込みはしなかった
「えっと、じゃあ明日からはまた通常の訓練を行うから」
「今日はお疲れさん、みんなゆっくり休んでな」
「その日の疲れはその日のうちに、この後自主練などは控えるようにな」
「疲れていつもの力が出ない、なんつったら容赦なくひっぱたくからな」
「はい!」×4
フェイトたちの激励に、スバルたちは元気に返事した

帰り道

「でも、なんかなのはさんすごかったね」
「…確かにね」
「正直、居心地悪かったです」
「そ、そうですね、なんか二人の世界、って感じで」
思い出したのか、スバルたちは顔を赤らめる
「あそこまでだと、逆に何も言えないよね」
「確かにね、隊長たちも呆れてたし」
「でも、好きあってるって言うのはいたいほど伝わりましたよね」
「うん、なんか信頼しきってる、って言うか、すべて任せられるって感じだったね」
「ま、それはそれとして…今日の訓練は何か得られるものがあったわね」
「うん、これぞ人助け、って感じ♪」
「まぁ、綿密に言うと違う気もしますけど…確かに、終わってみると気持ちいいですね」
「うん♪やった、って感じがするもんね」
「まぁ、明日からはきつい訓練になるけど、しっかりやるわよ」
「うん、当然」
「はい!」
「私も頑張ります」
ティアナの言葉に、皆力強く頷く

今回の訓練は、彼女たちにとっていい経験になっただろう
今後、彼女たちがどこへ進んで行くのか
だが、どんな道を辿ろうとも彼女たちが経験したことは
その道を進む上で必ず、プラスに働くことだろう


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あとがき
 はい、とりあえずユーなのでいちゃつかせろ、ってことだったので
途中にできる限りいれました…まぁ、若干足りんか?とも思うんですが(笑)
あ、ちなみにアルフの言ったトラップってのは当然ながらあるかどうか知りません


      
 
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