パパと娘の楽しい一日?


   




その日、ユーノは久々に休暇をとって六課へと赴いていた
理由は、愛娘ヴィヴィオと遊ぶため
まぁ、なんだかんだと時間が取れなかったので
そろそろ遊んであげないと…と言うか
いい加減会えないのは我慢の限界…と言う、ごく個人的なことだった

「あ、ユーノパパ♪」
と、ちょうど中庭でフェイトと遊んでいたヴィヴィオに会った
「久しぶり、元気だった?」
「うん♪」
「はは、それはよかった…フェイト、なのはは?」
「昨日から任務に出てる」
「あ、タイミング悪かったか…一緒に遊ぼうと思ったのに」
「ヴィヴィオとも?」
「もちろん♪…じゃあ、今日のところは二人で遊ぼうか
 あ、フェイトは?」
「遠慮しておく…ちょうど私も任務の時間だから」
「そう?ごめんね、ヴィヴィオの相手させちゃって」
「ううん…私もヴィヴィオの保護者みたいなものだし
 好きでやってるから」
と、言ってフェイトは隊舎のほうへ歩いていった

「さて…じゃあ、遊ぼうか?」
「うん♪」

その後、おままごとやお絵かき
できうる限りの時間、一緒に遊んだ
と、そんな折ヴィヴィオが一言

「フェレット姿見てみたい」
「え?」
「だめ?」
「いや、そういうわけじゃ…」
どうしてそんなことを、と思うが
瞳をきらきらさせながらお願いされては無下にはできない
もちろん、愛娘のお願いを断る気もないのだが…
「わかったよ、それくらいお安い御用だ」
「やったー♪」
と言うことで、フェレットの姿に変わるユーノ
「わぁ♪かわいい♪」
「そ、そう?」
「うん♪…わぁ、もこもこでふわふわだ♪」
そういって、ヴィヴィオはユーノフェレットを抱きしめる
「えへへ〜♪」
「は、はは…」
満面の笑顔のヴィヴィオに、ユーノは少しの困惑と
それ以上の、微笑ましい気持ちになった

その後、外へ散歩に出た二人
終始、ヴィヴィオはユーノを抱きしめていたため
ぬいぐるみを抱いた少女、ととられたのか
道行く人にいろいろとお世話になった
食べ物を分けてもらったり、周辺のことを教えてくれたり
そのたび、ヴィヴィオはしっかりと受け答えをしたり
笑顔を返したりと、親の教育=なのはの教えが正しいことを窺わせた
その後、隊舎へと帰った二人は仲良くお風呂へ
ちなみにユーノはフェレットのままだ

「ごしごし…痛くない?」
「う、うん…大丈夫」
「えへへ、よかった♪」
と、なにやらいつもとは違った感じで
こそばゆいというか何と言うか…
「…そういえば昔、アリサにやられたっけ」
「?どうしたの」
「あ、うん…昔、おんなじようにされたことがあったな、って」
「なのはママ?」
「ううん、なのはママのお友達の娘に」

そう、まだなのはと出会って間もないころ
海鳴温泉へ行ったときのこと
ユーノのことを喋るフェレットと思っていたなのはに
女湯へつれられ、アリサに洗われたことだ

「じゃあ、女湯に入ったことがあるの?」
「う…ヴィヴィオ、鋭い指摘だね…まぁ、事実だけど」
「そういうのって、”やくとく”って、言うんだっけ?」
「…ヴィヴィオ、どこでその言葉を?」
「フェイトママに聞いたの」
「あ…そう」

確かに、あそこにはフェイトもいた
そして、なのはたちの親友であれば
そのときのことを話されてもおかしくないわけで…

「ヴィヴィオ、まさかと思うけどその話は…」
「ううん、誰にもしてないよフェイトママが
 ”昔のことだし、ユーノのプライドもあるから話しちゃだめだよ”って、言ってたから」
「あ、あはは…そうか」
さすがに、このときばかりはフェイトに大感謝のユーノだった

その後、床についたユーノは気になっていたことをヴィヴィオにたずねた
「…そういえば、どうして突然この姿になってほしいと思ったの?」
「んとね、なのはママにいろいろ聞いてたの
 それで、そのときなのはママはどういう気持ちでいたのかな?
 って、思って…」
「…」
「だから、今日はありがとうユーノパパ♪すごく楽しかった♪」
そういって、ヴィヴィオはユーノ(フェレット)の鼻頭にキス
それから少しの後、ヴィヴィオは安らかな寝息を立て始めた
ちなみに、ユーノ(フェレット)を抱いたまま
「…動けない…まぁ、たまにはこういうのも良いか」
そう考え、ユーノもまた夢の中へ…

それから数時間後

「ただいま…あれ?」
任務から帰ってきたなのはが目にしたのは
ユーノ(フェレット)とヴィヴィオが仲良く寝ている場面
「わぁ、懐かしい♪」
「…ん…あ、なのは」
「あ、ごめん。起こしちゃった?」
「ううん…お疲れ様」
「ありがと♪…でも、その姿も久しぶりだよね」
「あはは、もともと魔力消費を抑えるための姿だからね」
「そうだったね…ねぇ?抱いても良い?」
「え?」
「なんか、昔を思い出しちゃって…それにかわいいし♪」
「あはは…まぁ、断る理由もないし、前はそれが当たり前だったしね」
「やった♪…えへへ、ふかふか〜♪」

その後、ユーノ(フェレット)はなのはに散々かわいがられましたとさ



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あとがき
  つーわけで、久々登場フェレット君でした(笑)
しかし、今のなのはにかわいがれるとかなり…
おほん!…まぁ、それはそれとして
楽しんでいただければそれで無問題(笑)

      
 
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