やっぱりおっきいほうがいい?


   




「やっぱり、おっぱいおっきいほうがいいですよね?」
「え?」
「はい?」
いつものごとく、訓練後に仲良く汗を流す
スバル、ティアナ、キャロの三人
そこで唐突に、キャロがそう言ってきたのだ
「いきなりなに?」
「いえ、男の人っておっぱいが大きいほうが好きって聞いたので」
「…関係ないでしょ、というか別に大きさじゃないわよ」
「そういうこと言う?ティアって意外におっきいし、もみごこ…ぴぎゃっ?!」
「あんたはいっつも、そういう余計なことばかり!!」
「痛い?!痛い?!ティア、許して〜?!」
「…ったく」
なにやら余計なことを言おうとしたスバルにお仕置きしつつ
ティアナはキャロに問う
「どうしてそんなことを?」
「えっとですね、最初会ったときは触ってくれたんですが、その後ご無沙汰なので
 もしかして好みじゃないかな、と」
「は?だれに?なにを?なんで?」
予期せぬ答えに、ティアナは疑問符を浮かべる
「エリオ君に、胸を、なんか寂しいから」
律儀に、キャロはティアナの疑問に答える
無論、そんなことを言われれば余計に混乱するのだが…
「な、なにそれ?!あのエロガキそんなこと!…いや、それよりどうして
 そんなことに、っていや、今はそれどころじゃ…いや、それどころ?!」
「ティア、落ち着こう、ね?」
案の定、わけのわからないことを口走るティアナ
それをスバルがなだめる
「と、とにかく、そういうのは私たちよりも…」


「えっと、事情はわかったんだけど…どうして私に?」
その後、三人はこういったことに精通?しているなのはに聞くことにした
「おっぱいも大きくて、ユーノさんと仲良しのなのはさんなら、と」
「えっと、そんなでもないし、それとこれとは関係ないような…」
「お願いします!」
「う、う〜ん…まぁ、参考意見くらいは出すけど、あまり気にしないほうがいいよ?」

三十分後――

「まぁ、こんなとこ、かな?」
「はぁ〜…そういうこともあるんですね」
「人それぞれだとも思うけどね」
「…ねぇ、ティア」
「何よ?…って、大体予想できるけど」
「なのはさん…過激だね?」
「それを10歳のキャロに聞かせるとこもね」
何を話したか…ご想像にお任せする


その後、キャロはなのはに教えてもらった方法を実践してみることにした

「エリオく〜ん♪」
「あ、キャロ…いいいぃぃぃ?!」
振り向いたエリオは驚いた
まぁ、そうだろう…ネコ耳メイドが走ってこれば
「キャロ、それどうしたの?!」
「シャマル先生に貸してもらいました♪」
「あ、そ、そうなんだ…」
(シャマル先生、何でこんな服持ってるんだろ)
「どう?似合ってる?」
「う、うん…かわいいと思う」
「えへ、よかった♪」

また次の日

「ふぅ、今日も疲れた…」
そう言って自室のドアを開けるエリオ
「お帰りなさい、だんな様♪」
「……」
一時思考停止
まぁ、ドアを開けたらキャロが居たなんて
予想だにできないだろう…しかも裸エプロンで
「キャ、キャロ…その、格好は?」
「新妻の必須アイテム裸エプロンです♪
 あ、ちなみにちゃんと絶対領域も確保してますよ♪」
そう言って、エプロンの裾を持ち上げるキャロ
ちらりとのぞいた太ももに、エリオは顔を真っ赤にしながら
あわてて目線をそらす
「キャ、キャロ、そういうことは早い…じゃなくて
 危険だからしちゃだめ!」
(やばい、理性飛んじゃいそう?!)
「エリオ君は嫌いですか?…これ」
と、そんなエリオの葛藤など知らず
キャロはそう言って、今度は胸の辺りの布を引っ張る
当然、そうなればエリオの位置からでは桃色の”アレ”が見えてしまうわけで
「だああぁぁ?!頭冷やしてくるから、着替えて自分の部屋に帰って!!」
そう言って、エリオは猛スピードでその場を後にした


また…以下略

「エリオ君、背中流すね♪」
「うわっ?!キャロ?!…って、何で裸なの?!」
「お風呂に入るときは裸でしょ?」
「そうだけど…タオルくらい巻くでしょ?!…というか、水着くらい着て!」
「えぇ〜?だって、そうしたらこれできないもん」
そう言って、キャロは自分の体にボディーソープをつけ
泡立て始める
「…えっと、一応聞くけど何、してるの?」
「えへへ〜…えい♪」
「?!!!!」
そう言って、キャロは笑顔でエリオに抱きつく
無論、背中にぴったりと張り付いているため、やわらかい感触が…
「どう?エリオ君♪」
「$☆%@Я〜?!」
その衝撃に、エリオはわけのわからない奇声を上げた

その後エリオの部屋へ

「さて、キャロ?今日はどうしたの」
「…」
「正直に言って?別に怒ってるわけじゃないんだから」
今日の奇行…もとい、行動の理由を問うエリオ
「…」
「ね?キャロ、正直なことを言えば…嬉しかったよ」
「え?」
「その…僕のために、キャロが何かしてくれるってのは、ほんと」
「エリオ君…」
「でもさ、今日のはさすがにやりすぎだと思うんだ…どうしたの?」
「…だって…エリオ君最近かまってくれないんだもん」
「え?」
「最初のときは胸触ったりとか、いろいろしてくれたのに」
「い、いや?!アレは事故、わざとじゃないから!!」
と、弁解するエリオだが、もちろんキャロは聞いていない
「やっぱり、胸がおっきいほうがエリオ君もいいのかな、って」
「いや、だから…はい?」
「だから、なのはさんに相談したら、ああいうことすると男の子は喜ぶからって」
「…ああ」
なんとなく、事情がわかってきたエリオ
「だから…」
「別に、僕は胸がおっきいのとか、そんなの気にしないよ」
「え?」
「だって、キャロはキャロでしょ?胸がおっきいとか、そんなの外見的特長であって
 キャロであることに変わりはないよ…それに、僕は、キャロのこと…その…好き、だから」
「…え?」
「いや、だからね?別に変な意味じゃなくて。その…キャロみたいにかわいい娘を、嫌いな男はいないから」
「エリオ君…」
「ああ、だから、その、何が言いたいかといえば…そう、キャロらしくいればいいんだよ
 素のキャロはすごくかわいいんだから」
「…」
「…は!」
と、言ってしまって気づく
自分は何を言っているのだ?と、そして話題をそらそうと言葉を発したエリオ
「その、キャロ!」
「…ありがと、エリオ君」
「…え?」
しかし、キャロの口から発せられた言葉に、エリオは間抜けな声を出してしまった
「いや、なにが?」
「えへへ♪だって、エリオ君が好きって言ってくれたから♪」
「え?…あ」
言われて気づく、確かに取りようによってはそう聞こえないこともない…と言うか、まんまだ
「えへへ♪ありがと、エリオ君」
「あ〜、いや、まぁ…あはは」
何か言おうとするエリオだったが、キャロの笑顔に
まぁ、いいかと思ってしまい、それ以上は何も言わなかった


後日、キャロがよりエリオに積極的になったことは言うまでもない…




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あとがき
 はい、というわけでいかがでしたでしょう?
いやぁ、前回アップした作品から一月…長いな
やべ、いろいろあったとはいえこの頻度はやばい…こともないか(笑)
まぁ、とにかく楽しめりゃ多少間空いても無問題(を


      
 
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