プールデートは大騒ぎ?


  

「うわぁ、すごい♪」
「うん、そうだね」
「おっきぃ〜♪」
「いやはや、ここまでとは」
「これは、一日で遊び倒せないですね」
「うん、絶対無理だね」
ここは今、若者の間で話題の大型プール施設
海を忠実に再現した、画期的施設で
砂浜や押し寄せる波、果ては太陽の光加減、熱など
まるで、本物の海に来ているかのような錯覚を覚える
さらには、過去最高の大きさを誇るウォータースライダーまである

さて、なぜ彼らがここにいるかといえば
司書から、ご家族でどうぞ、とこの施設のチケットをユーノがもらったのだ
六枚あったので、なのはとヴィヴィオ、うまく休暇の取れたフェイト
それから、エリオとキャロにも声をかけ、今に至る

「前に来たとこより、数倍の大きさだね」
「うん、あそこも結構大きかったけど」
「あれ?二人は前にも一緒に来たことあるの?プールに」
「うん、まだフェイトちゃんと友達になってなかったときに」
「そこでも、ちょっとあってあまりゆっくりはできなかったけどね」
「へぇ、そうだったんだ」
「まぁ、昔の話はさておき。さっさと準備して遊ぼうか♪」
と、言うことでユーノたちは水着に着替えることに

「そういえばエリオ、あれからキャロとはどう?」
「え?ど、どうとは」
当然ながら、さっさと着替え終わった男性陣
なんともなしに、そんなことを言い出すユーノ
「いや、あれから先に言ったのかなぁ、と」
「そ!それは、その……まだ、それは…」
「そっか…まぁ、焦ってもいい結果は出ないしね、二人のペースでやればいいと思うよ」
「はい…」
と、そんな雑談をしていると
着替えた女性陣が登場

「お待たせ♪」
「ごめんね、ちょっと手間取っちゃって」
「おまたせ〜♪」
「…お待たせしました」
「…」
「…」
女性陣の姿に、ユーノとエリオは見惚れる
それもそうだ、なのはは白、フェイトは黒、キャロはピンクでヴィヴィオは黄色の
ビキニを着ていた
特に、なのはとフェイトはスタイルがいいため、布地の少ないビキニでは
より、強調されてしまう
そして、当然ながらユーノとエリオの視線は二人の胸元へ
「どうかな?」
「…変、じゃないかな?」
「似合ってる?ユーノパパ」
「エリオ君、どう、かな?」
「え?!…あ、うん、なのはもフェイトもきれいだよ
 ヴィヴィオも、よく似合ってる♪」
「あ?!…うん、すごく似合ってるよ♪」
(う、なんかなのはさんとフェイトさんもすごかったけど
 キャロはなんか、もっとこう…うわぁ、なに考えてるんだ僕は?!)
と、取り繕ったものの、女性陣の魅惑的な姿に
二人は、すでにK.O寸前だ
その後、準備運動を済ませプールへ

「ぷはっ…速いね、フェイトちゃん」
「はっ…ふぅ、なのはこそ」
競争をするなのはとフェイト
その様子を見ていたユーノは一言
「綺麗だったよ、二人とも。人魚みたいだった♪」
「え?!」
「ユ、ユーノ?!」
ユーノの言葉に、顔を真っ赤にする二人
「なのはママもフェイトママも顔真っ赤〜♪」
と、無邪気な追い討ちもあり、二人の顔はさらに真っ赤に
その後、仲良く水の掛け合いなどをしていた三人
不意に、なのはとフェイトがユーノに両方から抱きついた
「え?!なのは、フェイト」
「えへへ〜♪」
「えい♪」
「おおぅ?!」
なのはは右から、フェイトは左から
その身体をユーノに押し付ける
当然、そうなればユーノの腕にはふくよかな胸の感触
しかも、かなり密着しているためユーノの腕が胸の谷間に挟まれている状態
こんなことになれば、当然純情少年のユーノ君の顔は真っ赤
「あはは、ユーノパパとママ達らぶらぶだね〜♪ユーノパパたこさんみたいに真っ赤♪」
と、言うヴィヴィオもえいっ、とユーノに正面から抱きつく
「わ、ちょ、さすがにそんなことされ…ぷわっ?!」
「きゃっ?!」
「わ?!」
「わ〜い♪」
バシャーン、とみんな揃って水の中へ
「…はは、これはまた水も滴るいい女に囲まれたね」
「そういうユーノ君だって」
「水も滴るいい男、じゃない」
「ユーノパパはいい男〜♪」
「はは、ありがと」

「えい♪」
「わぷ?!…やったな」
「きゃ?!…あはは♪」
エリオとキャロも水の掛け合いをしたりして、楽しんでした

その後、ウォータースライダーへ

「ほらほら、ユーノ君♪」
「一緒にすべろ♪」
「わ、ちょっと押さないで、二人とも」
なのはとフェイトに引っ張られる形でユーノはウォータースライダーへ

「にゃはは〜♪」
「きゃ〜♪」
「…う〜」
笑顔のなのはとフェイト、しかしユーノはどこか困惑顔
それと言うのも、ウォータースライダーは狭い
そうなれば、自然と体は密着する
しかも狙ってやったのか偶然かは知らないが
ユーノはなのはとフェイトにはさまれる形になっている
そのため、胸やお尻が当たるのだ…それも結構きわどく
おかげで、下まで滑り降りる間ある部分へ神経を集中しなければならなかった…

ちなみに、エリオもユーノ同様キャロとヴィヴィオにはさまれる形となり
いらぬ緊張を強いられたのだった…

その後、お決まりのビーチバレー…ユーノ&エリオVSなのは&フェイト
結果はなのは&フェイトの圧勝
理由…トスの度二人の豊かな胸が揺れ、集中できず
また、アタックではトスの時以上に揺れるため、余計に目を奪われてしまったからだ
ちなみに、その後エリオはキャロに「おっきい方が好きなの?!」と、問い詰められる一幕も…

それからしばらく遊んでいると、ちょうど時刻はお昼

「そろそろお昼にしようか」	
「うん、そうだね」
「あ、じゃあ僕飲み物買ってくるよ」
「ユーノさん、僕も一緒に行きますよ」
「ありがと…じゃあ、ちょっと行ってくる」
そういって、ユーノとエリオは席を立つ

それから約五分後、なのはたちの前に柄の悪そうな男たちが現れる
「ねぇねぇ、俺たちと遊ぼうよ♪」
「かわいいね♪どう?俺たちと楽しいことしようよ♪」
「絶対損はさせないからさ♪」
「そうそう♪」
「…いえ、結構です」
「そういわずにさ〜♪」
「あの、ほかの人を誘ってください」
「いいじゃん♪せっかくこうして出会えたんだし♪」
「いえ、恋人と来てますから」
「お、そっちにはかわいい女の子もいるじゃん♪」
「うわ、お前そっちかよ♪」
と、男たちはなのはたちの身体に、いやらしい視線をめぐらせる
なのはとフェイトは、今にも泣き出しそうなキャロとヴィヴィオを背にかばい
男たちに相対する
「ね、いこうよ♪」
「あ…」
そういって、男たちの一人がなのはの手をつかむ
「そうそう、絶対楽しいからさ♪」
「ちょ…」
また、別の男はフェイトの手をつかむ
「ちょっと、離してください!」
「いいじゃんいいじゃん♪」
「だ、だから!」
「ほらほら、楽しいから♪」
必死で抵抗するなのはとフェイト
しかし、やはり男の力には敵わない
このまま連れて行かれてしまうのか、と思ったとき
「なにをしているんですか」
「あ?」
「ユーノ君♪」
「同じ男として、嘆かわしいです」
「エリオ?!」
「んだと?」
「彼女たちは僕たちの連れです、その手を離してくれませんか?」
「は?」
「一応あなたたちも大人なんですから、僕たちの言葉は理解できますよね」
「なんだと?」
その言葉が癪に障ったのか、男たちはユーノとエリオのほうへ
「生意気なガキだな」
「僕はあなた方より年上ですよ」
「うっせぇ!!」
「どうやら、痛い目みねぇとわからねぇらしいな?」
「そういう考えはどうかと思いますけど?」
「ガキが口答えすんじゃねぇよ!」
そういって、男は拳をエリオに振り下ろす
すっ…
「…え?」
しかし、男の拳はエリオには当たらず空を切る
「やめませんか?無駄なことは」
「…てめぇ」
「…その顔は、やめる気ありませんね」
「ったりめぇだろ!!」
そして、また男は拳を振り上げる
だが、当然エリオには当たらず…そして
ドンッ!!
「がっ?!…」
男の腹に、エリオの正拳がめり込む
男は膝からくず折れた
「てめぇら、もうゆるさねぇぞ!!」
そして、ほかの男がユーノに向かっていく
「…はぁ」
「なに余裕かましてやがんだよ?!」
ため息を吐くユーノに、男は怒りの拳を振り上げる
「…ふっ!」
「ぐはっ?!…」
男の拳を右手ではじき、同時に懐へ入り鳩尾に肘を入れた
そして、男はそのまま倒れる
「ただ突っ込むだけでは、動きを容易に読まれるよ」
「く、なんなんだよ、てめぇら」
悔しそうなセリフを吐く男に、ユーノとエリオはなのはたちの前に立ち
「どうする?まだやるかい」
「すみませんが、これ以上やるというのなら手加減はしませんよ」
「ち、ちくしょう!覚えてやがれ」
そういって、男たちは去っていった
「捨て台詞までお決まりとはね」
「本当に言うんですね、ああいう言葉」
と、話し合う男二人をぽかんと見つめる女性陣
「あ、大丈夫?」
「すみません、遅くなってしまって」
「あ、ううん、ぜんぜんそんなこと」
「というか、その、かっこよかった」
「ユーノパパかっこいい〜♪」
「エリオ君も、すごくかっこよかったよ♪」
「え?そ、そうかな」
「はは、ありがとう」
恋する乙女な瞳の女性陣に見つめられ
ユーノとエリオはほほをかく

その後、なのはたち女性陣の手作り弁当を広げ
楽しいお昼を過ごした
ちなみに…

「はい、ユーノ君、あ〜ん♪」
「あ、あ〜…ぱく」
「おいしい?」
「う、うん」
「ユーノ、私のもはい♪」
「う、うん…ぱく」
「どう、かな?」
「うん、おいしいよ」
「ユーノパパ、ヴィヴィオのも♪」
「はは、うん」
「はい、エリオ君♪」
「え?いや、その…」
「あ〜ん♪」
「…あ、あ〜ん」
「どう、おいしい?」
「う、うん、おいしいよ」
「えへへ〜♪」
といった、お約束な展開もあった…

その後も競争をしたり、水の掛け合いをしたりと
目一杯楽しんだ
そして帰り道…

遊び疲れて眠ってしまったヴィヴィオをユーノが背負い
黄昏時の道を帰路に着きつつ、なのはたちはユーノとエリオに感謝の言葉をつむぐ
「ありがと、ユーノ君」
「え?なにが」
「お昼のとき、助けてくれたことだよ」
「エリオ君にも、ほんとありがと」
「はは、だってそれ当然のことだし」
「そうだよ、別にお礼を言われることじゃないから」
「もう、謙虚なんだから」
「まぁ、そういところも好きなとこだけど♪」
「うん♪」
と、笑顔を浮かべるなのはたちに
ユーノとエリオも笑みを浮かべる

「…また、みんなで来ようね」
「…うん、そうだね」
「うん、絶対にね♪」
「はい、楽しみです♪」
「はい、また来ましょう」
またみんなで来ようと約束をする
そして、それが合図であったかのように
「ユーノ君♪」
「ユーノ♪」
「え?」
「ちゅ…」
「エリオ君♪」
「?」
「ちゅ…」
ユーノになのはとフェイトが交互に
エリオにはキャロが、そっとキスをする
「…そんなことされちゃ」
「…そうですね」
そして、今度はなのはとフェイトにユーノが交互に
エリオがキャロに、キスをした
その後も、何度か互いにキスを繰り返す

そんな彼らをオレンジ色の夕陽が暖かく照らしていた…





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あとがき
  はい、なんか結構長くなってしまいましたが
どうっすかね?書き終えといてなんですが微妙に話のつながりが…
まぁ、そんなこと言ったら全部になってしまうんですが(を
なにはともあれ、楽しんでいただければそれでもう十分です(笑)

      
 
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