バカップルの祭典


   




その日、六課の面々は休暇を利用して海に来ていた
カリムの計らいで、聖王協会のプライベートビーチを利用させてもらえるため
ほかの客は一切いない
ちなみに、六課以外にヴィヴィオはもちろんのこと
ユーノ、ヴェロッサ、そしてクロノ一家とアルフも来ている

「んー!…やっぱたまにはこう羽を伸ばさなきゃね」
「確かに、普段堅苦しいとこにいるとな」
「はは、あなたがそれを言っていいんですか?」
「いいんだよ、こういうとこではな」
「ふ…相変わらずだなハラオウン」
「いつも思うけど、うちの上司って懐広いっすねぇ」
「確かに、結構フレンドリーですよね」
「はは、肩肘張らないでいいのは助かりますよ」
と、男性陣が喋っていると…
「おまたせ〜♪」
「たせ〜♪」
「わ、暑い」
「夏、という感じがするな♪」
「シャマル、この水着は合っていないのではないか?」
「そんなことないわよ、サイズもぴったりだし♪」
「どうでもいいから遊ぼうぜ♪」
「ねぇ、ティア後でビーチバレーやろう♪」
「いいわよ、手加減はしないからね」
「リインさん、かわいい水着ですね」
「はやてちゃんが作ってくれたです♪お気に入りですぅ♪」
「あっつい、早く海に入りたい」
「はは、まぁ確かにこれだけ暑いと参るわね」
「アルフ、水着新調したの?」
「へへ、いいだろう♪この間いいの見つけてな」
と、話しながら女性陣が登場
ちなみに、多少形状の違いはあるが
皆、イメージカラーのビキニを着ていた
当然ながら、男性陣はその光景に見惚れていた

その後、多少の確認をしてそれぞれ別れて遊ぶことになった

「ユーノ君♪」
「なのは…ヴィヴィオも一緒か♪」
「うん、ヴィヴィオも一緒〜♪」
「今日はいっぱい楽しもうね♪」
「うん」
「楽しむ〜♪」

「エリオ君♪」
「キャロ…フェイトさんも」
「お邪魔かな、とも思ったけど一応保護者だからね」
「そ、そんなこと」
「そうですよ、一緒のほうが楽しいですから」
「大丈夫、二人の邪魔はしないから♪」
「フ、フェイトさん?!」
「あぅ…」

「ロッサ♪」
「はやて…おや、リインも一緒か」
「リインが一緒だと問題です?」
「はは、そんなことあるわけないだろう?」
「案外二人っきりで…なんて、おもっとらん?」
「はは、心外だなぁ…少しは、ね♪」
「ぶぅ〜」
「大丈夫、君の大事なマスターをとったりしないよ」
「それは逆にお荷物みたいで嫌です」
「…難しいお年頃、ということか」

「グリフィスさん♪」
「あ、シャーリーさん…似合ってますね、水着」
「そ、そう?ありがとう」
「…」
「…」
「…泳ぎましょうか?」
「…そうですね」

「ヴァイス」
「シグナム、相変わらずすごいな」
「ど、どこを見ている、このばか者が」
「はは、すんません」
「まったく…それはそうと、遊ばんか?」
「いちゃいちゃ?」
「それは遊ぶと言わんだろう…ふざけているのなら」
「冗談っすよ…んじゃま、楽しく遊びましょうか♪」
「…うむ♪」

「ザフィーラ♪」
「…アルフ」
「いやぁ、久しぶりだねぇ」
「ああ、何かと忙しかったからな…」
「ま、でも今日は気にせず遊べるからな」
「…元気だな」
「当然♪…ザフィーラと一緒なんだからな」
「…」
「…さ、遊ぶぞ」
「…ああ」

「久しぶりだな、こうやってのんびりするのは」
「そうだね〜♪」
「ん?カリルとリエラは?」
「ああ、あの二人なら早速海に入ってるよ」
「じゃあ、見ていないと」
「大丈夫、サーチャーつけてるから」
「いや、それとこれとは…」
「もぅ、親ばかなんだから」
「それはすまんな」
「ま、そんなクロノくんも好きだけどね♪」

「…いいわねぇ、相手のいる人は」
「そうですね…」
「あれ?ティアナちゃんはヴァイス君となかったっけ?」
「ああ、フラグは立ってましたけどね…男はみんなおっぱいがおっきいのがいいんですよ」
「そ、そういうわけでもないと思うけどなぁ」

「それっ♪」
「わっぷ?…やったな、ギン姉♪」
「きゃ?…スバル、いいの?」
「?なにが」
「ほら、相手の一人や二人、さ」
「それはギン姉も、でしょ?」
「まぁ、そうだけどね」
「だからいいの…それより、続き続き♪」

「ったく、あいつらは何でああなんだろうかねぇ」
一人、ヴィータだけはそんな面々とは違い
浮き輪で海に漂っていた…

その後

「な〜のは♪」
「やん♪だめだよ、こんなとこで」
「いーじゃん、これくらい…ちゅ」
「ん♪…もう、ユーノ君たら」
「…パパ、ママなにしてるの?」
「ん?好きな相手にすること♪」
「とっても気持ちいいんだよ♪」
「じゃあ、ヴィヴィオもするー」
そう言って、ヴィヴィオはユーノのほほに口づける
「…ありがと、ヴィヴィオ♪」
「えへへ♪」
「ずるい、なのはママにはないの?」
「もちろん、する♪」
そう言って、今度はなのはのほほに口づける
「ふふ、ありがとヴィヴィオ♪」

「あ、二人とも喉渇いたよね、ジュース買ってくるよ」
「あ、それなら僕が…」
「いいの…あ、30分くらいかかるからごゆっくり♪」
「フ、フェイトさん?!」
狼狽するエリオに、フェイトは笑顔で手を振りつつその場を離れる
「…」
「…」
取り残されたエリオとキャロ
だが、自然と緊張感はなく、すぐにいつものとおりになる
「久しぶり、かな?二人きりは」
「うん、任務では一緒のことはあるけどね」
「えっと…水着、かわいいね」
「あ、ありがと」
「ううん、当然のことだから」
「あぅ…」
エリオの言葉に、キャロは真っ赤になる
「…キャロ」
「エリオ…君」
そして、二人の距離は…

「君は太陽のようにまぶしい」
「もう、いつもそないなこと言って…でも、悪い気はせんな♪」
「事実なんだからしょうがないよ♪」
「そら、嬉しいな♪」
「ぶぅ〜…」
「おや、どうしたんだいリイン」
「いいです、どうせリインはお邪魔虫です、二人でごゆっくり、ですぅ」
そういうと、リインはどこかへ飛んでいく
「ロッサが変なこと言うから、リインすねてもうた」
「気をきかせてくれた、ってことじゃないのかな?」
「ポジティブやねぇ…ま、嫌いやないけどな♪」
「じゃあ、愛を語るとしますか♪」

「こう、静かだとほっとしますね」
「ええ、いつもはなにが起こるかわからず、慌しいですから」
「それはそれで、充実してはいますけどね」
「はは」
「…でも、そうなるとこうやって二人きりではいられませんし」
「…」
「今日くらいは、いいですよね?甘えても」
「…いつも、でもいいんですけどね」
「…えへへ♪じゃあ、目いっぱい甘えますよ?」
「望むところです♪」

「んー!…はぁ、気持ちいい」
「はは、なんかだらけてんな」
「…いいだろう、たまには」
「でも、伸びをされると、その…な?」
「?…!!」
ヴァイスの視線をたどり、シグナムは顔を真っ赤に
「この、ばか者が!お前はいつもいつも!!」
「だぁー?!だからってレヴァンティン持ち出すな?!」
「貴様にはムードというものが足りん!」
「だからって、実力行使はやめろ!」
その後、数分のドタバタ劇
「はぁ…はぁ…」
「ぜはぁ…ったく、いつもこのパターンだな」
「それは貴様が…」
「仕方ないだろ、シグナムが魅力的過ぎるのが問題なんだ」
「なっ?!お、おまえなにを」
「事実だ」
臆面もなく言うヴァイスに、シグナムは顔をさらに真っ赤にする
「…まったく、お前はいつもいつも」
「まぁ、そう言うなよ」
「ふ、確かにな…この埋め合わせは近いうちにしてもらうぞ?」
「ああ、足腰立たなくしてやるよ♪」
「なっ?!…ばか(赤」

「…アルフ」
「ん?なんだい♪」
「…少し、密着しすぎではないか?」
「そんなことないだろ、最近はこういうこともできなかったしな♪」
そう言って、アルフはさらに密着
「…」
「あはは、赤くなってる♪」
「…当たり前だ、そんな格好で」
「お、そりゃ嬉しいね♪」
「…ふぅ、お前はいつもそうだな」
「はは、悪いねこういう性格で」
「…ま、そんなとこも好きだがな」
「…」
「…どうした?」
「えへへ♪大好きだ♪」
「…(赤」

「エイミィ」
「ん?」
「カリルとリエラはどこにいった?」
「ああ、シャマルさんが預かります、っていってくれてね」
「そうか、悪いな」
「…と、言うわけで邪魔者はいない、と」
「…エイミィ」
「嘘嘘、マジな顔しないでよ…」
「冗談でもそういうことを言うな…」
「…でもさ、最近ご無沙汰じゃない?」
「なにがだ?」
「…こうやって、二人で過ごすの」
「…」
「確かに、あの子達が嫌いってことじゃないよ?
 むしろ、大好き…でも、やっぱりたまにはさ」
「…そう、だな」
「だからさ、今くらいは昔のように…」
そう言って、エイミィはクロノに寄り添う
「…ま、今くらいはいいか」


その後、お昼時になったので皆で昼食をとった
ちなみに、なのは、フェイト、はやてをはじめとした料理上手な娘らが作ったため
皆、大満足だった

その後もそれぞれがすいか割や、砂のお城つくり、ビーチバレーなどで遊び
休日を満喫する
そして、そろそろいい時間に、というところではやてが

「ほなら、そろそろしめの花火やるで♪」
「あ、いいね♪」
「夏の風物詩だよね」
と、言うことでそれぞれが好きな花火で遊ぶ
定番の線香花火から、ねずみ花火やパラシュート花火などの少し変わった花火
打ち上げ花火や、ロケット花火など
とにかく、時間の限り遊び倒した

そして、帰り道

やはり遊び疲れたのか、子供たちは熟睡
エリオとキャロは互いに寄り添いながら…ちなみに手をつないだまま
そんな二人に、フェイトはタオルをかけてあげる
ヴィータとリインははやてに両側から寄りかかりながら
ヴィヴィオはなのはとユーノに挟まれる形で、静かな寝息をたてていた
ちなみに、その他のカップルたちはいまだ二人だけの世界に浸っていた…




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あとがき
 はい、というわけでいかがでしたでしょう?
いろんな意味で、やばく感じるんですが…
まぁ、バカップルぶりは書けたと思うんでいい…かな?

      
 
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