仲良し?


  

「恵方巻きってつまんないよね」
「え?」
「は?」

放課後、仕事があるはやてとフェイトを除いた
なのは、アリサ、すずかでお茶をしているとき
唐突にアリサがそうつぶやいた

「い、いきなりだね」
「いや、ふと思ったことって他人にも意見聞きたくなんない?」
「まぁ、なるかもしれないけど…恵方巻きって」
「だって、昨年試しにやってみたけど食べるだけよ?巻き寿司を」

恵方巻き
節分に行う行事で、歳徳神(としとくじん)と呼ばれる方位神の在する位置を向き
巻き寿司を切らずに(縁が切れるといわれるため)黙って食べると福があるといわれている
ちなみに、その位置は年によって違うらしい

「でも、一応昔から行われてきた行事なんだから、そんな風に言っちゃ」
「そう言うけどさ、間抜けよ?はたから見ると」
「あはは…」
その様を想像したのか、すずかは苦笑い
「あ、でもそれって違うらしいよ」
「え?どこが」
「えっとね必須なのは方位を向くことで、笑顔でとかそういうのいいんだって」
「あ、それ私も聞いたことある…地域によってその部分っていろいろ違うらしいよ」
「へぇ〜、そうなんだ」
二人の豆知識に、アリサは素直に感心する
「でも、そういえばもうそんな時期なんだね」
「すずかちゃんは豆まきのほう?節分」
「うん、うちはそうかな」
「まぁ、それが普通よね」
「うちでは、節分の時期に特別なお菓子だすよ」
「へぇ〜、どんなの?」
「うん、うちシュークリームが有名でしょ?だからそれのクリームに節分の豆使うの」
「え?どうやって」
「えっとね、砂糖と蜂蜜を入れてね、ミキサーで砕くの、その後牛乳を入れながら混ぜて
カスタードクリームと混ぜるの、で、後はいつもどおりに」
「あ、聞いたことある、友達がすぐに売り切れちゃって買うのが困難だったって」
「うん、いつも盛況であっという間に売り切れるの」
「へぇ〜、なんか食べてみたいわね、それ」
「あ、じゃあ食べる?」
「え?」
「大丈夫なの?」
「うん、試食係りだけどね」
こうして、急遽翠屋特製節分豆入りシュークリームを味見させてもらうことになった


「いらっしゃい、どうぞ」
「お母さん、節分豆のシュークリーム出して」
「あら?どうしたの、いきなり」
「アリサちゃんとすずかちゃんが食べてみたいって」
と、言うなのはに二人はあわてて付け足す
「あ、でも無理ならいいんですよ」
「そうそう、売り物なんですから数に限りもあるでしょうし」
そんな二人の言葉になのはの母、桃子は笑顔で
「大丈夫よ、今年はいつもより多めに作ってあるし…それに、感想も聞いてみたいしね♪」
「そ、そういうことなら」
「桃子さんもいいって言ってるし」
と、言うわけで翠屋でのお茶会が始まった

「あ、おいしい♪」
「うん、なんか豆の香ばしさだけがあって、いやな感じもしないね」
「そう言ってもらえるとうれしいわ♪」
「でも、やっぱ不公平よね」
そう言ってアリサは無邪気に笑顔でシュークリームをほおばっている
なのはを見る
「ふみゃ?何、アリサちゃん」
「この幸せ満点子ねこはぁ!」
「ふみゃみゃ?!アリサちゃん、ちょっとやめて」
「うりうり〜♪」
「もう、アリサちゃんったら」
と、言うがおもちゃにされているなのはを助けようとはしない
まぁ、いつものことなので微笑ましく見守る
「あらあら、仲のいいことで♪」
もちろん、桃子さんも同様に温かく見守る
「う〜りうり♪」
「ふみゃみゃう?!」

まぁ、なんだかんだと仲良しな二人でしたとさ


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あとがき
 はい、節分用ssです
…などと言いつつ関連してるのは最初だけで
最後のほうは何がなにやら(笑)
あ、あと恵方巻き云々ってやつはネットで調べたんで間違いはないかと…

      
 
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