呼び方（シグナム編）


　　

「お兄ちゃん」
「フェイト、こういう場では…」
「えへへ、だって呼んでみたかったんだもん」
「…まったく」

「……」
「あれ？シグナムさん」
「うひゃっ？！」
いきなり呼ばれて、シグナムは驚いて変な声をだしてしまった
「な、なんだ高町か…」
「ごめんなさい、なんか驚かせてしまったみたいで」
「いや、かまわん」
「ところで、どうしたんですか？」
そう言ってなのははシグナムが見ていたほうを覗く
「クロノ君とフェイトちゃん？」
「べ、別になんでもない」
そう言ってシグナムは赤い顔でそっぽを向く
「あの、何か悩み事があれば力になりますよ」
「わ、私は悩んでなどいない」
「でも、最近あの二人よく見てますよね？」
「む…」
「話せないことならいいんですけど……」
「…いや、高町ならば」
そう言ってシグナムはなのはに自分の考えを話した


「つまり、クロノ君をどう呼ぶか？ってことですよね」
「うむ、もう少し砕けた感じで良いといわれてな」
「うーん、ならクロノ君でいいんじゃないですか？」
「それは、なんと言うか、違うというか」
と、そこで二人の間に突然影が割り込んだ
「そういうことなら私にお任せ〜♪」
「きゃっ？！」
「？！」
「んもぉ、二人ともずるいなぁ、楽しそうなことしちゃって♪」
「エイミィさん」
「リミエッタ、いい加減人を驚かすな」
「私はそんなつもりないんだけどね」
「シグナムさんでも驚くの？」
「う、うむ…理由は分からんがリミエッタは時々気配が読めんのだ」
「……」
（エイミィさんて、以外に強物？）
「というわけで…じゃーん！」
そう言ってエイミィは箱を取り出した
「これは？」
「DVDって言う映像媒体、これを見れば一発解決」
「ふむ、これを見れば分かるのか？」
「もうばっちり、フェイトちゃんもこれ見たんだよ」
「そうか…」
そう言ってシグナムはDVDを手に取った

♪〜〜♪♪〜♪〜〜

「…ふ、まさか一日かかるとはな」
そう言ってシグナムはばたりと倒れる
エイミィに借りたDVDをすべて見終わったころには、すでに日が昇り始めていた
「だが、これで……」

それから数時間後アースラにて

「…提督」
「ん？シグナム、どうした」
「その…以前呼び方についていっていただろう」
「…ああ、あれか」
「うむ、それで…その、私なりに考えたのだが」
「そうか」
「…気を悪くしたらすまない」
「大丈夫だ、大抵のことは許容できる」
「そうか、では…オホン」
シグナムは深呼吸をして、ぼそりとつぶやいた
「…兄くん…」
「………は？」
「……」
「その、すまないがもう一度言ってくれないか？」
「…兄くん……」
シグナムは顔を真っ赤にしながらしっかりと口にした
「……」
「だ、黙るな、かなり恥ずかしいのだ」
「いや、だって…な」
「嫌ならばいい、別に候補の一つでしかない」
そう言ってシグナムは顔を赤くしながらそっぽを向く
「……嫌ではない」
「…え？」
「まぁ、恥ずかしいがな」
そう言ってクロノは頬をかく
「そ、そうか…」
「ああ…」
「…」
「…」
互いに気まずいまま沈黙が続く
その沈黙を先に破ったのはシグナムだった
「まぁ、二人のときなどに限定しよう」
「ん？そ、そうか」
「そのほうが……兄くんも、楽だろう」
「…まぁ、な」
シグナムの言葉にクロノは苦笑した


後日談
たまたま？その場面を見ていたエイミィがみんなに話してしまい
クロノはユーノに、シグナムははやてにからかわれましたとさ……

「やはり、提督でいい」
「うむ、そのほうが良さそうだ」




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あとがき
　えー、諸々の事情から再アップになります”呼び方(シグナム編)”です。　
まぁ、ほとんどうろ覚えというかノリで書いたんでどうなってるか正直不安です…