知らぬは本人ばかりなり…

  


その日、機動六課は騒がしかった…というのも

「はやてちゃ〜ん、どこー?」
「はやて、かくれんぼって歳じゃないでしょ?」
「いえ、フェイト隊長、今そんな状況じゃないですから」
「そ、そうそう、ティアの言うとおりこんな書置きがあったんですから」
そう言って、スバルははやての机の上においてあった紙を取り出す
それにはこう書かれていた

 ”八神はやては頂いた
   だが、安心してくれたまえ
    無傷で返す、保障しよう…2時間後に”

「この、"二時間"っていうのがなんか…」
「うん、リアルすぎるというか、悪意の感じられない文面ですよね」
「だけど、ヴィータちゃんたちは納得しないと思う…」
「…だね、じゃなきゃこれ見たとたん飛び出さないもん」
そう、これを見たシグナムたちは…

『一大事だ!主をお助けせねば!!』
『ああ、はやてを拉致るなんて…ぶっ潰す!!』
『ええ、容赦は不要ね』
『…四肢をへし折ってやる』

と、物騒なことを言って出て行った

「と、とりあえず、局のみんなには内緒に」
「うん、混乱を招くだろうからね」
「じゃあ、私とスバルは中庭のほうを探します」
「あ、なら僕とキャロは隊舎のほうを見てきます」
「うん、ごめんね、見つけたらすぐに保護…場合によっては戦闘も可、で」
「はい!」×4
なのはの言葉にうなずく四人
だが、当然そうならないように祈るのだった


…で、当のはやてはというと

「ん…はぁ…」
「ふふ、かわいいよ、はやて」
「…はぁ…あんなぁ、どうしてこないなことしたん?」
「ん?嫌だったかい、怪盗に攫われるお姫様、ってシチュは♪」
「…アコース査察官、いくらなんでもそれはなしでしょう」
「おや、お気に召さない」
「大体、こないなことしたらうちの娘たちが黙っとらんで?」
「…まぁ、それははやてから説明、ということで♪」
「お断りや、何で私…んん?!」
「ふふ、そういうこと言う口は塞ぐよ?」
「あ…ん…ぷはぁ?!…ずるいわ、そういうことするん」
「まぁ、かわいいはやてが悪い♪」
「あ?!ちょ…はぁん♪」

…と、いうことでいちゃついていただけだった


後日――

「なるほど、そういうことだったんだ」
「ちょっと意外、かな?」
「あ、あはは、まぁ、そこはそれ、ってことで、な?」
当然ながら、帰ってきたはやて…約束どおりきっかり2時間後に…
は、なのはとフェイトに事情を聞かれ、さすがにこのままではまずいということで
すべて…一部はしょり…話した
「でも、いつのまに?」
「いつのまにか」
「…はやて」
「冗談や♪…まぁ、気づいたら、言うんが一番近いかな」
「一目ぼれ、ってこと?」
「う〜ん、そうなんかなぁ?」
「でも、だったらなのはとユーノみたいになるのかな?」
「ふぇ?!な、なにフェイトちゃん、いきなり」
「ほら、この前のとき…」
この前、というのは無限書庫に演習に行ったときのこと
なんだかんだと、結局なのははユーノとやることをやっていたのだ
「あはは、そないなことないて…いわゆるバカップルにはならんで♪」
「がーん…私たちって、そう見えてたの?」
「…あれをそれ以外にどうやってみろと?」
「う?!きれいに返された…」


「まったく、二人ともお節介なんやから」
そう言いながらも、結構うれしいはやて
「…せやけど、バカップルにはならんて」
「ん?なにがだい」
「ひゃう?!…なんや、アコース査察官やないですか」
「ふふ、かわいい悲鳴だね♪」
「な?!…もぅ、人が悪いわ」
「まぁまぁ…代わりといっちゃなんだが、この後時間ある?
 よければデート、しないかい?」
「…それはもちろんするに決まってます」
「予定はないのかい?」
「あっても、部隊長権限でなしにするわ♪」
「…とんだ部隊長だな…なら、少しお仕置き、するかな♪」
「…痛くしないんなら…ええよ♪」
「ふふ、ご安心を…ん」
「ふぁ♪…んふ…ちゅ」
「天にも昇る気持ちにしてあげるよ♪」


「…なぁ?ほんまにここでするん?」
「おや?嫌いかな、体育倉庫は」
「嫌い、いうかなんというか…恥ずかしいわ」
「その顔はいいね♪…食べたくなるよ」
「んあ?!ちょ、そこはあかんて…ひゃう?!」
「さぁ、どうして欲しい?」
「…ヴェロッサさんの…好きにしてええよ」

「ヴェロッサさん」
「ん?はやて、どうしたんだい」
「これ、お弁当作ってきたんで、どうぞ♪」
「おお、はやての手作り弁当か…味は言わずもがなだね♪」
「そんな、いつも大丈夫かな、って不安なんです」
「そりゃ、ありがたいね…なら」
「んふっ?!…ん〜♪」
「…デザートも、楽しみ、だね♪」
「…そ、そうですか?…まぁ、ええですけど♪」

「はやて、今回の事件の資料」
「あ…はい?!」
「ん?どうしたんだい、ぼーっとして」
「い、いえなんでもないです!」
そう言って、はやては真っ赤な顔で首を横に振る
「…どうやら、事件についてより…」
「あ…」
「僕のほうが気になってるみたいだね?」
「…仕方ないやん、つい見てまうんやから」
「ん〜♪かわいいな、はやては♪」
「…どうせなら、"かわいがって"ほしいんやけど」
「…ふふ、ではお望みどおり」
「にゃうん♪」

こうして、はやては日々を楽しく過ごしました…




「はい、ここで終わりと思った皆さん
 残念ながらまだ終わりません」
「…終わったほうが無事だと思うのは俺だけか?シャマル」
「ザフィーラだけよ、これ読んでる人はここで終わり?っておもってるわ」
「…読んでるやつなどいない…というべきなのだろうな」
「わかってるわね、ザフィーラ♪」
「…」
「二人のバカップル振りはお楽しみいただけたでしょうか
 ここより、初の試みであるR-15仕様をお届けします♪」
「…十分ではないのか?」
「これくらい青年誌でも普通にやってるわよ?」
「そうなのか?」
「ええ…大体、成年誌の基準がわからないもの
 最後までやってるのに、成年誌じゃないのあるし」
「…」
「というわけで、ここより先は秘密の花園です
 下手したらR-18では…と、言うくらい過激ですのでご注意を」
「…言っておくが、一切責任は取らぬので、そのつもりで読んでくれ」
「では、どうぞ〜♪」



はやて自室――

「んふ…はぁ…えへへ♪」
「どうしたんだい?いきなり笑い出して」
「なんや、幸せな気分でな、つい笑みがこぼれたんよ」
「そうかい…なら、がんばらないとね」
「あ、ちょ?!そこだめやて…きゃうん!」
「相変わらずやわらかいね、はやてのここは♪」
「ん!…もぅ、男の人はみんなそうなん?」
「そうだよ♪男はみんなここが好き
 もともと男の初恋は母親、って言うだろ?」
「それって関係ないんや…ひゃうん?!ちょ、つねらんで〜!」
「かわいい声だね、はやて♪」
「も、もう…きゃう?!ちょ、舐めるんもあかん!」
「わがままだなぁ…」
「っ…とか、何とか言いながらどこさわっとるん?!」
「おや、言っちゃっていいのかな♪」
「〜〜〜〜〜!!」
声にならない叫びを上げながら
はやてはヴェロッサの頭をぽかぽか殴る
「痛い、痛いよ、はやて」
「知らん、知らん!もうヴェロッサさんなんか知らん!」
そう言ってそっぽを向くはやて
しかし、そう言いつつもその場から動こうとはしない
「緊張も解けたとこで…いいかい?」
「…いつもそうなんやもんな…好きにしい」
「では、遠慮なく♪」
「!…って、ちょお待ち!!そこはちゃう!!!!」
「おや、好きに、って言ったのに」
「それとこれとは別や!本気でやったらラグナロク見舞うで!!」
「…さすがにそれは洒落にならないね」
「わかったらちゃんとやる…ええな?」
「わかりました、精神誠意"やらせて"いただきます♪」
「…いまさらながら、好きになったん後悔したわ」
「ああ、ごめんごめん、ちゃんとするから見捨てないで」
「もぅ…なら、ちゃんと私を満足させてな♪」
「当然、がんばりますよ♪」


とにもかくにも、夜はまだ…始まったばかり――




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あとがき
 はい、先に言っときます…最後までやってないんだからいいの!R-15でいいの!
…おほん、というわけでリクなのにこんなことしちゃってすいません(_ _)
まぁ、それでもいいって言ったよね?…ここまでじゃない?…
ええい、後悔はない!矢でも鉄砲でももってこい!(笑)

      
 
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